MINI PC(MINISFORUM UM790 Pro)でStable Diffussion WebUIを動かしてみたので、導入手順と動かした感想をここにまとめておきたい。
前提条件
インストールする前にMNISTサンプルプログラムが動作していること、つまり、amdgpuドライバのインストール、ROCm対応PyTorchのインストールが完了していることが条件となる。動作環境はUbuntu22.04である。おおまかな手順は以下の記事を参考にしてほしい。
インストール手順
私は下記のサイトを参考にした。Ubuntu導入から書かれているが、この中の「Stable Diffussion WebUIのインストール(10分)」が該当する手順である。
最新の情報は以下githubのサイトにあるのでこちらも参考にしてほしい。
インストールコマンド
私が実行したコマンドは整理すると以下の通り。上記「1時間で・・」のサイトの通り行おうとしたが一部エラーとなったため、githubサイトの方法との合せ技となっている。
$ sudo apt install git python3-venv pip $ sudo git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui $ cd stable-diffusion-webui $ sudo python3 -m venv venv --system-site-packages $ source venv/bin/activate (venv) $ pip install -r requirements.txt (venv) $ source venv/bin/activate
起動コマンド
(venv) $ HSA_OVERRIDE_GFX_VERSION=11.0.0 ./webui.sh
VRAM容量の変更
初期状態でwebuiを起動するとVRAM容量が2GBとなっているため、メモリ容量不足となりモデルをロードできない。VRAM容量の変更はBIOSで行う必要がある。方法を探したところ見つけたのは以下のYouTube動画である。「北の国から」風?のナレーション入りのおもしろい動画なので是非見ていただきたい。
上記動画ではVRAM容量を16GBまで(搭載メモリの半分まで)選べるようになっている。ひょっとするとUM790 Proでは32GBまで選べるのかと期待したが、なんと!8GBまでしか選べない! 仕方ないので8GBに設定する。(※4GBや6GBも試してみたがメモリ不足でモデルをロードできなかった)
使用方法
StableDiffusionについて私は全く詳しくない。とりあえず以下のサイトを参考にさせてもらった。
Promptに呪文「cat wearing sunglasses」を入力して作成した画像がこちらである。
作成時間は記録し忘れたので不明であるが、20秒もかからなかったと思う。後日再テストして確認し追記したい。
WebUIがうまく立ち上がらないのでモデルに問題があるのかと思い、yayoi_mixというモデルもダウンロードした。そのモデルで作成した画像がこちらである。
この時、自宅ではなくシェアオフィスで作業していたため、どんな画像が表示されるのかハラハラした(汗)。結果としてはギリセーフかと思う(笑)。作成時入力した呪文は下記サイトにあった通りである。
感想
多少の試行錯誤はあったが、問題なく動作した。画像作成にかかる時間は記録し忘れたが、ほとんど待つことなく直ぐに表示されたという印象である。残念なのはVRAMが8GBまでしか選べないことである。折角64GBのメモリを搭載しているので32GBくらいは使えるようにしてほしい。ただ、上記YouTubeを見直したところ、コメント欄に「AUTOにすると必要に応じて容量が可変する」とあるのを発見したので、この辺は別途試してみたい。
2024-01-28 追記
BIOS設定でAUTOを試してみたが正常動作しなかった。画面が乱れるなど不安定な動きとなったので慌てて8GBの設定に戻した。これはあきらめるしかない。作成にかかる時間を計測したところ、512*512の画像サイズで約10秒であった。このレベルであれば待たされるということはなく快適である。スクショをとったので貼り付けておく。
2024-02-04 追記
VRAMを変更する方法がMINISFORUMのUM790のサポートサイトにあったので追記しておく。