LM Studioに導入したCommand-R(350億パラメタのLLM)は文章を書くのが得意なようだ。星新一のショートショートのようなSF短編小説を書いてくれるとうれしいのだが、まだ書かせ方がよく分からない。今回は練習を兼ねて雑談ネタとしてCommannd-Rにサラリーマン川柳を作らせてみた。
サラリーマン川柳とは
解説不要と思うが、サラリーマン川柳とは第一生命保険が毎年公募する川柳のことで、その時代の流行や世相を反映しながら、サラリーマンの悲哀をおもしろ可笑しく詠んだ川柳のことを言う。改めて調べてみると2023年度からは「サラっと一句!わたしの川柳コンクール」と改名したようだ。
2023年の優秀100句の中にはAIを扱った川柳として以下の句が選ばれている。
GPT 子供はチャット 我ガンマ (ネロぞう)
部長より チャット AI 頼る部下 (おかわり一杯)
謝罪文 悩んだあげく GPT (まなマスク)
「チャットGPT」は2023年の流行語にも選ばれているので、ChatGPTを扱った句が多かったようだ。
依頼した内容と結果
私が依頼した内容は以下の通り。
AI(人工知能)、LLM(大規模言語モデル)、ディープラーニング(深層学習)、シンギュラリティ(技術的特異点)などをテーマにして、中高年のサラリーマンの悲哀をおもしろ可笑しく表現した川柳を10個作ってください。
Commannd-Rの回答は以下の通り。全て掲載して、私の一言コメントを付ける。
第1句
仕事に疲れた中年、AIに夢を見る 独りの夜
字余り。詩的なフレーズではあるが、川柳としての面白さがない。
第2句
LLMに問う、君が本当の友か? お茶でもいかが?
LLMに親近感を抱くサラリーマン。悲哀が少し感じられるが、もう一捻りほしい。
第3句
ディープラーニングで、若さを取り戻したい シワも消せて
ディープラーニングで若返りはしないだろう!
第4句
シンギュラリティー、それは恐ろしい 人間超える日
恐ろしいだけ。そこを笑いとばす何かがほしい。
第5句
AIに支配されたら、サラリーマンどんな仕事する? コーヒー入れか?
哀しすぎる。。笑いがほしい。
第6句
大規模言語モデルで、世の中変わっても 給料は据え置き
サラリーマンの悲哀が少しだけ表現されているかも。
第7句
深層学習したって、社内の政治は変わらず 出世争い
そうなんですかね~。よくわかりません。
第8句
技術的特異点で、若返りの夢を見る 年々薄い髪の毛
シンギュラリティ後の人間の体はサイボーグのようになり、何歳でも生きられるようになるという説もあるが、そこであえて薄毛ネタを使うのは面白いかも。
第9句
AIに教えたら、うちの嫁がもっと機嫌が悪くなった 要注意対象
ノーコメント。。
第10句
シンギュラリティ来ても、残業は減らない そんな世の中
そうだったら逆に面白いかもね😊
総評
Commannd-Rくんは仕事が早くて優秀だと思うが、川柳を作る能力はまだ今ひとつだった。もちろん私のテーマの与え方も影響していると思う。LM Studioを通して何度かキャチボールしながら作品を作れると面白いだろう。今年の芥川賞の作家も「5%くらいは生成AIの文章を使った」と認めているくらいだ。今後のサラリーマン川柳にもAIが作った川柳が入選するようになるのかもしれない。